CO2からプラスチック、東大・帝人など12年度にも実用化

東京大学、帝人、住友化学などの産学チームは11日、二酸化炭素(CO2)からプラスチック(樹脂)を作ることに成功し、量産技術の開発を始めると発表した。包装材やフィルムなど幅広い用途での利用が期待できる技術で地球温暖化防止に役立つ。2012年度にも実用化する。 チームには東京理科大学、慶応義塾大学、金沢大学、三菱商事、住友精化も参加。原料の5割はCO2でエポキシドと呼ぶ化合物と混ぜて作る。約40年前に東大が考案した製法だが、耐熱性の高い樹脂ができない欠点などがあった。

 野崎京子東大教授らは新しい触媒で耐熱性を改善し実用化のめどをつけた。包装材やフィルムなどに使われ世界の合成樹脂市場の6割強を占めるというポリプロピレンとポリエチレンの代替素材になる。

(日経)