乾燥剤シリカゲルの使い方、保存、再生利用について

2013年12月3日

食品に入っていた乾燥剤は再利用できますか?
乾燥剤は効力が残っていれば、家庭での食品の保存や靴の乾燥などに再利用できます。シリカゲルは、ブルーの粒が吸湿により徐々にピンクに変色します。ピンクになったシリカゲルには効力がありません。

乾燥剤の捨て方は?
収集される自治体の方式に従ってください。

シリカゲルを誤って食べた場合はどうしたらよいですか?
シリカゲルとも反応性は無く、化学的に安定した物質です。体内に入っても、消化・吸収されません。誤食した場合には、うがいをして、水・牛乳・お茶などを飲んで下さい。また、目に入った場合には、こすらずに大量の水道水で洗い流して下さい。

乾燥剤を食品と一緒に煮てしまい、その料理を食べたがどうすれば良いか?
乾燥剤には、毒性のあるものは含まれていません。加熱調理することで内容物が小袋から染み出ることはありますが、人体への影響はありません。特別な処置をしなくても問題はありませんが、気になるようであれば、その乾燥剤の小袋を持参して医師にご相談下さい。

乾燥剤と脱酸素剤はどのように使い分ければ良いか?
乾燥剤は水蒸気を吸着することにより、包装内の湿度を低く保ち食品が湿るのを防ぎます。
脱酸素剤は酸素を吸収することにより、食品の酸化・変色やカビの発生を防ぎます。

【食品】
効果 適用 使用例
防湿 乾燥剤 海苔、米菓、クッキー、乾椎茸、FD食品、健康食品
カビ防止 乾 燥 剤 珍味、煮干、乾椎茸、乾麺
脱酸素剤 饅頭、洋菓子、煮干、生麺、味噌、珍味
変色・変質防止 乾 燥 剤 飴、珍味、乾椎茸、胡麻
脱酸素剤 海苔、ナッツ類、珍味、畜肉加工品、胡麻
虫害防止 脱酸素剤 穀類、ナッツ類、胡麻、乾椎茸、飼料

 

【非食品】
効果 適用 使用例
防湿 乾燥剤 プラスチックフィルム、樹脂原料、医薬品
カビ防止 乾 燥 剤 工芸品、木工製品、竹製品、皮革製品
脱酸素剤 繊維製品、皮革製品、ペット食品
錆・曇り防止 乾 燥 剤 金属部品、電子機器、貴金属、ガラス製品
結露防止 乾燥剤 空輸梱包、コンテナ輸送、ガラス製品
変色・変質防止 脱酸素剤 医薬品、漢方薬、化粧品、染料

乾燥剤の種類とその特徴は?
乾燥剤には、化学的乾燥剤物理的乾燥剤があります。前者は化学反応により、水と化合することで吸湿します。後者(シリカゲル)は物質が変化せず、毛細孔に水蒸気を吸着します。

商品名 主成分 吸湿容量 安全性 経済性 原料の形状
シリカゲル 二酸化珪素 ビーズ状

乾燥剤は再生可能か?
シリカゲルは、物質は変化せずに水蒸気を吸着するため加熱する事で原料の再生は可能です。
電子レンジで加熱し、湿気をとばすことにより中のピンクがブルーに変われば利用できます。
ただしメーカー保証外の方法となりますので自己責任にてお願い致します。

乾燥剤を開梱後、使い残しはどのように保管すれば良いか?
乾燥剤はそのまま放置すると、空気中の水蒸気を吸収して乾燥能力が低下します。
使い残しがある場合、乾燥剤の入っていたポリ袋の口を輪ゴム等で密閉し、湿度の低い涼しい場所で保管して下さい。

金属のサビ防止には、乾燥剤と脱酸素剤のどちらが良いか?
サビ(酸化物)発生の主要因は、酸素と水(水蒸気)の存在です。
そのどちらかを除去することでサビを防止できますが通常は脱酸素剤となります。
脱酸素剤を使用する場合、包装材料には酸素バリア性の高いものが必要となります。シール不良やピンホールがあると効果は全く期待できなくなるので、取り扱いに注意が必要です。また金属の種類によっては、脱酸素剤の成分の影響で表面が変色する場合があり、適用前に実装テストによる十分な確認が必要です。

脱酸素剤エージレス・乾燥剤シリカゲル