フッ素樹脂(FR)

分子構造の中にふっ素原子を含む高分子をふっ素樹脂と呼んでいます。ポリオレフィン等衛生協議会自主基準の対象となるふっ素樹脂には7種類があります。(PTFE, PFA FEP, ETFE, PCTFE, ECTFE, PVDF)その中ではPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が最も良く知られており、日常よく目にするところではフライパンや炊飯器等で食品が接触する表面に焦げ付き防止、汚れ防止として使われています。
 上記7種類のふっ素樹脂の中でPTFE, PFA, FEPに共通する特徴は耐熱性、耐寒性、耐薬品性、難燃性、耐候性、非粘着性、撥水・撥油性、潤滑性、電気特性などに優れ、半導体製造装置、自動車用途(シール部品、索導管、電線等)、情報機器(携帯電話、プレナムケーブル等)、化学プラント(パッキン・ガスケット、ライニング等)、機械用途(ピストンリング、軸受け等)、家庭機器(厨房器等)などに幅広く使われています。
 一方、ETFE, PCTFE, ECTFE, PVDFに共通する特徴は耐熱性、耐薬品性、耐候性、難燃性、電気特性(絶縁性含む)に優れ、自動車用途(燃料ホース)、化学プラント(ライニング、LNGバルブシール等)、電線用途(耐熱電線、通信電線、ロボット電線等)、フイルム用途(農ビ用、医薬防湿用等)などに使われています。
 ふっ素樹脂を一定温度以上で使用しますと、有毒な熱分解生成物が発生します。 使用にあたってはメーカーの推奨温度を超えないよう十分注意して使用して下さい。

参照:ポリ衛協