ポリカーボネート(PC)

ポリカーボネートはビスフェノールAと塩化カルボニルまたはジフェニルカーボネートを反応させて得られるポリエステルの一種で、透明で軽く強靭な性質で、耐熱温度も130℃と高く、耐衝撃性や電気絶縁性に優れた特性を持っています。
 ポリカーボネートは,1959年にドイツのバイエル社が最初に生産を開始しました。1960年には、アメリカでGE社、日本では帝人化成(久野島化学)、出光石油化学が、1961年には三菱ガス化学(旧江戸川化学)と次々に工業化されていきました。
 ポリカーボネートは現在、CDや光ファイバーのような光学関連、各種の家電製品、カメラ、携帯電話、OA機器、電子機器、医療機器、自動車などの部品、ゴーグルなどのスポーツ用品、ヘルメットや安全眼鏡のような保安部品、ドームの屋根材やガラスに代わる窓材のような建築材料、食品関連用途などに使われています。
 食品関連用途としてはプラスチックの哺乳瓶の大半はポリカーボネートが使われており、約30年の使用実績があります。また、水ようかんやカレールーの容器、弁当箱、ビ?ルのジョッキーや食器等にも使用されています。
 ポリカーボネートは、有機溶剤に弱いのでシンナーやドライクリーニング液とうに触れると、ひび割れや表面が溶かされたりすることがあります。また、強アルカリ性の水溶液に接触すると、ポリカーボネートが加水分解することがあるので注意が必要です。

参照:ポリ衛協